つくるたのしみ
アメリカでは、マフィンやクッキーなどを「Baked Goods(焼いたよいものたち)」といいます。これらは「American Baking」とも呼ぶ、アメリカのママの味。日常的に焼く、身近なお菓子です。
この秋、DEAN & DELUCAでは、家庭で「American Baking」を楽しめるキットを発売。その商品企画を担当したメンバーに、なぜこのようなキットをつくったのかを聞きました。
「この春のStay Home期間中、多くの人が“くらし”、とりわけ“食”に向き合ったと思います。食べること、料理することは、空腹を満たすだけでなく、たのしみでありイベントでもある。
私自身も、おいしいお菓子を買って食べる機会が増え、さらに、買うのもたのしいけれど時間があるからつくってみたい。せっかくなら誰かのつくるおいしいレシピが知りたいと思ったんです。そこで、最小限の材料をそろえればつくれる、どなたにでも挑戦していただきやすいキットがあればと考えました(商品開発メンバー)」
思い浮かんだのは、DEAN & DELUCAの生まれた街で、昔から愛される「 American Baking 」。素朴で、日常になじむ存在が、今回のアイデアにぴったりでした。
本物で、シンプルに、おいしく
このシリーズにご協力いただいたのは、NYで「Baked Goods」を味わいつくし、2012年から東京・麻布十番でAmerican Bakingの店「HUDSON MARKET BAKERS」を営む、オーナーベイカーの大坪ほまれさんです。
「シンプルでおいしいのがいちばん。今回、レシピはなるべく簡単に。使う食材も、シンプルだけれど本物を、ちゃんと使いました。ブラウニーなら、カカオの濃いチョコレート。キャロットケーキには、芳醇なスパイスをどっさりと。バナナケーキは、たっぷりのナッツで食感よく、香りも豊かに仕上げています。
また、型など特別な道具がなくてもつくることができて、切り分けずともみんなで食べられるカップケーキにしました。
仕上げにもたのしさを残したので、お子さんと一緒につくるのもいいと思いますよ。
おうちで焼くから、つくりたてのおいしさを、好きなときに味わえるのもよさ。これからのシーズン、家で過ごす時間も増えるでしょうし、どうぞ気軽に焼いてください(大坪さん)」
「キャロットケーキ」のつくり方
ここからは、DEAN & DELUCAのベイキングキット「キャロットケーキ」のレシピをご紹介します。
家庭で用意するのは、おいしいにんじん、卵、植物性オイル、牛乳、プレーンヨーグルト、クリームチーズ。あとは全てキットに入っています。
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材料(カップケーキ型 8個分)
- にんじん(すりおろし)90g
- 卵(Lサイズ)1個
- キャノーラ油
(オリーブオイルや紅花油など植物性オイルで代用可能)40g - 牛乳30~40g
- プレーンヨーグルト100g
- クリームチーズ(ソフトタイプ)60g
キット内容
- キャロットケーキミックス粉
- 砂糖
- フロスティングパウダー
- レーズン
- くるみ
- ベイキングカップ 8個
- 道具
- オーブン、スケール、ボウル大・中 各1個、おろし金、泡立て器、ゴムべら、スプーン、まな板、包丁、テーブルナイフ(フロスティング用、スプーンなどでも代用可能)
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下準備
- 卵とクリームチーズは、室温に戻しておく。
- オーブンを170度に予熱し、オーブンの天板にベイキングカップを並べておく。
- くるみは、包丁か手で8mmくらい(レーズンと同じくらいの大きさ)に細かくしておく。
- レーズンはそのままでも、軽く刻んでもよい。
- にんじんは皮をむき、すりおろす。
つくり方
- 大きいボウルに卵、キャノーラ油、牛乳を入れ、泡立て器でよく混ぜる。
- 砂糖を加えてよく混ぜる。
- すりおろしたにんじんを加えて混ぜる。
- キャロットケーキミックス粉を加えて、ゴムベラに持ち替えて、粉がなじむまで混ぜる。
- すぐにレーズン、くるみを加えて、さっと均一になるよう混ぜる。
- 5の生地をスプーンですくい、天板に並べたベイキングカップに7分目程度入れる。
- オーブンに入れ、約17~18分焼く。
- 天板を取り出し、竹串などで刺し、火が入っているか確認する。
- カップケーキを冷ましている間に、フロスティングをつくる。ボウルにクリームチーズ、ヨーグルト、フロスティングパウダーを入れ、泡立て器でもったりとするまでよく混ぜる。
- カップケーキが完全に冷めたら、テーブルナイフ(またはスプーンなどの背)でフロスティングを塗る。カップケーキの上にこんもりとのせて塗ったら、出来上がり。
- Tips
- ●にんじんは、お好みの粗さですりおろしてOK。フードプロセッサーを活用しても。
- ●5でレーズンとくるみを加える際に、塩をひとつまみ(分量外)加えて混ぜると、より一層おいしくなる。
- ●オーブンは機種により焼き加減が違うので、様子を見て調整を。途中、天板の奥と手前を入れ替えると、ムラなく仕上がる。
コーヒーとたのしむ
こうしたアメリカンベイキングのお菓子は「Coffee Cake」と呼ばれるほど、コーヒーとの相性がよいのも特徴です。大坪さんも、ともにたのしんでいます。
「ふだんから、コーヒーか緑茶で一日を始めるぐらいよく飲むのですが、American Bakingのお菓子があると、コーヒーがなおおいしい。私は薄めに淹れて、ごくごく飲むのが好きです(大坪さん)」
DEAN & DELUCAでは、豆からこだわったブレンドをご用意しています。そこで大坪さんに、今回ご紹介したキャロットケーキと相性のよいコーヒーを選んでいただきました。
「一つは、食事との相性を考えられた『 京都ブレンド 』。一緒にいただくと、キャロットケーキのスパイスがフワッと広がります。コーヒーそのものも、飲みやすい、バランスの取れた味ですね。 もう一つは『 アーリーバードブレンド 』。コクがありつつ爽やかで、キャロットケーキのフロスティングと合います。週末、早起きしてランニングとかヨガとか頑張った後のブランチに、一緒にいただくのもよさそう(大坪さん)」
さらに加えてたのしむ
レシピ通りにおいしくつくれるようになったら、自分なりのおいしさを見つけるのも、つくる楽しみです。大坪さんに「キャロットケーキ」へ加えるとおいしい食材を教えていただきました。
「たとえば、にんじんの代わりにズッキーニをすりおろして加えると、しっとり仕上がります。ズッキーニは、スパイシーでエキゾチックな味に合う食材。旬の時期にトライしてみてください。
また、さらにスパイスを加えるのもおすすめ。甘みと爽やかさが加わるアニス、シャープな爽やかさをもつカルダモン。一段とスパイシーになるジンジャーは、生の生姜をすって少量加えるといいですね。加える量は、生地を舐めたり香りをかいだりして、好みを見つけましょう(大坪さん)」
冷蔵庫にある身近な食材で、気軽につくれるAmerican Baking。家で過ごす時間も増えるこれから、お篭り時間のたのしみに加えてみませんか。
専門店の味が気軽につくることができる Baking Kitシリーズ
- DEAN & DELUCA アメリカンベイキングキット
キャロットケーキ - 1960年代初めにレストランやカフェテリアで販売されたのが、アメリカでのキャロットケーキのはじまり。ざくざくとしたくるみの食感と、シナモンなどスパイスのきいた生地が、たっぷりのせるフロスティングと相性抜群。老若男女に好まれるやさしい味わいです。
- DEAN & DELUCA アメリカンベイキングキット
バナナブレッド - アメリカでベーキングパウダーが普及した1930年代、同国の料理本の定番に。熟したバナナをふんだんに使うのが、おいしさの秘訣です。さらに今回のキットでは、くるみとピーカンナッツを贅沢に使用。仕上げのシナモンアイシングも効いています
- DEAN & DELUCA アメリカンベイキングキット
ロッキーロードブラウニー - ブラウニーのはじまりは、1893年のシカゴ万国博覧会で振る舞われたデザート。今回のキットでは、ココアパウダーではなくチョコレートを生地に練り込みます。さらに、焼き上げる前にもチョコレートをのせることで、一つで大満足の濃厚なお菓子に。