サイトヘッダー

people想いをつなげる

旅して広がる食の世界vol.1『LOCALEシェフ Katy Cole氏 』

2025.04.03
旅して広がる食の世界vol.1『LOCALE Katy Coleシェフ』

食を通して、心と体を満たし、新たな価値観に出会う旅を。

「LOCALE(ロカール)」は日本各地の農家や生産者から直接買い付けた旬の野菜・肉・魚・穀類を使用する、東京・目黒のファームトゥテーブルのレストラン。フレンチスタイルを基本に、イタリアの家庭的なパスタ料理、モロッコのスパイス、韓国料理の発酵技術、スペインの調理方法からインスピレーションを受けた料理を提供しています。

世界を旅して食の世界を広げる、「LOCALE」オーナーシェフのKatyさんに、食と旅についてお話をお伺いしました。

Interview

食は人と人が繋がるきっかけを与えてくれる

Katyさん
まず、「LOCALE」を始めた経緯をお聞きしたいです。
初めて日本に来たとき、この場所はまだ「Beard」というレストランでした。とても素敵な時間を過ごした経験から、私もいつかこんなレストランをやりたいと思うようになったんです。縁があり、日本に住むようになってから数年後に「Beard」のシェフであるシンさんから“この場所を手放す予定なんだけど”という話をもらい、受け継ぐ形で「LOCALE」をオープンしました。当初は、日本で長くレストランを営むなんて思っていなかったのですが、自分自身の旅への好奇心が日本へと導き、カリフォルニアで培った“ファームトゥテーブル”の視点がこの場所との繋がりを深め、自然とコミュニティが育まれていったんだと思います。

LOCALE
「LOCALE」のコンセプトはなんでしょうか?
私は、人が集まる場所を作りたい。旅行中の人でも、地元の人でも、昔からの友達でも。たくさんの人がとにかく集まって、ここで新しい友人を作って、素敵な食事を楽しんで、記憶に残る夜を過ごしてもらえたらって。

  • LOCALEの料理
  • LOCALEの料理
食を通して居場所を提供しているんですね。食材や料理で何かこだわっていることはありますか?
食材選びで一番大切にしているのは、新鮮さ。直接やり取りしている農家さんたちから届く野菜は、驚くほど甘くて美味しいんです。 大根でも、ブロッコリーでも、子持ち高菜でも。だから、農家さんから届く四季折々の食材の味をそのまま活かせるように心掛けています。
また、料理のインスピレーションは、農家さんの一日を想像したり、ここに来て下さるお客様の雰囲気から得ることが多いかな。レストランは、農家さんとお客様を繋ぐ場所だと思っていますから。

  • 農家さんたちから届く野菜
  • 農家さんとKatyさん
これまで出会ったなかで、特に印象に残っている食べ物があれば教えていただきたいです。
最近、東京で雲仙のオーガニック野菜にフォーカスした料理を食べたんですが、それがすごく面白かった。素材の美しさを引き立たせるため、味付けはとても控えめで、ほとんど手を加えないというアプローチでした。

  • LOCALE
  • LOCALEの料理
食材を活かすという手法は日本ならではの特徴なんでしょうか? アメリカとの違いについてお聞きしたいです。
そうですね。日本料理の醍醐味は、素材のポテンシャルを信じ、それを最大限に活かすためにシェフも個性を押し出すことはしないというシンプルさにあると思います。一方、アメリカ料理はたくさんの個性が混ざり合っている。それは、あらゆる地域の文化背景や食材だけでなく、シェフ自身の個性も料理に強く反映されるため、ダイナミックさがあるのではと思います。
Katyさんにとって食とは?
食は、人と人を繋げ、どこで生まれ育ったかに関係なくコミュニティを生み出してくれるものだと思っています。

旅先では、迷いながらも新しいインスピレーションに出会える

Katyさん
旅にはよく出るんですか?
旅はライフスタイルの一部になっていて、今年はサルデーニャ地方とジョージアに行く予定です。サルデーニャ地方では、現地の料理を学びたいなって。チーズ作りやパスタ文化がすごく特徴的なんです。その後、ジョージアでは、周辺国を含めてワイナリー巡りに集中したいと思っています。
旅先では、どのようにレストランを探すんですか?
旅先を問わず、まずはナチュラルワインを扱っているビストロのようなお店を探すのがマイルール。そういうお店って、雰囲気も良いし、スタイルを持った人が集まっている印象がありますから。もちろんワインが美味しいのは当たり前だけど、野菜中心の料理が多いのもいいですね。
LOCALE
旅をすると、食に対する新たな発見もありますよね。
イタリアでもフランスでも日本でも、土地ごとに少しずつ違うスタイルがあるから面白い。北から南、東から西、例え同じ料理であっても地域が違うと斬新な味やスタイルに出会えるから飽きることはないですね。そういえば、去年京都で「賀茂なす」を食べたんですが、焼くととても繊細で、カスタードのような食感になるのがとても印象的でした。
Katyさんのなかで、食と旅は常に繋がってるんですね。
切っても切れない縁で結ばれているように感じています。
旅とはKatyさんにとってなんですか?
私にとって旅は、日常から抜け出して、新しい世界を探求し、迷い込みながらインスピレーションを得ること。

人々が安らげる場所を提供し続けたい

  • Locale
  • Katyさん
これから実現したいことはありますか?
ここで培ったコミュニティをさらに大きな輪にしていきたい。そのために、「LOCALE」のすぐ隣にワインバー「Juni」をオープンする予定です。20席くらいの小さな空間ですが、世界中のナチュラルワインを提供することで、目黒に新たなコミュニティスペースを作れたらと思っています。その先はまだわかりませんが、陶芸にも挑戦したいなって。
最後に、Katyさんのモットーを教えてください。
怖くないことには、挑戦する価値がない。
ケイティ・コールさん
ケイティ・コール|Katy Cole
2017年より目黒にある「LOCALE(ロカール)」でシェフ・オーナーを務める。カリフォルニア州の北部と南部で育ち、サンフランシスコの「State Bird Provisions(ステイト バード プロビジョンズ)」で料理人としてのキャリアをスタート。“ファームトゥテーブル”を信条に、農家さんとお客様を繋ぐスタイルで日々料理と向き合っている。
食との出会いを広げる旅のバッグ
<2025年4月15日(火)発売>食との出会いを広げる旅のバッグ
”食を巡る旅”をテーマに、卓越した機能美を持つラゲッジブランド『BRIEFING』との新たなコラボレーションアイテムが生まれました。
Katyさんと池尻大橋のカフェレストラン「Massif」ディレクターのMaxさんの二人と共に、旅のアイテムをご紹介します。
関連タグ