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people想いをつなげる

人とのつながり、チームが「味」をつくる『リ・カーリカ 堤 亮輔シェフ』

2024.03.01

DEAN & DELUCA(ディーン & デルーカ)では、気軽にレストランのような一品を味わっていただきたいと、様々なシェフと商品づくりに取り組んでいます。

その一つが、こだわりの料理と信念を持つ人気のレストランとつくる「シェフズパスタソースコレクション」。この取り組みを通じて、東京・学芸大学エリアに4店舗を展開する、地元で愛される本格イタリアン『リ・カーリカ』の堤 亮輔シェフとの出会いがありました。

地元の常連に愛される『リ・カーリカ』は、大人がふらっと気軽に遊びに来られるような、活気ある雰囲気と落ち着いた趣の、どちらも感じられるお店。キッチンと客席との距離が近く、ライブ感のある空間が特徴です。

お店を訪れると、まず感じるのは、働くスタッフの明るさと活気。その中でも、一番笑顔が印象的な堤シェフ。人懐っこく、パワフル、そして時に熱く。レストランとして独自に開発している商品にまつわるお話、そして料理に対する想いをお伺いしました。

INTERVIEW

「レストラン」としての仕事とは

『リ・カーリカ』を始め、レストラン4店舗を営む堤シェフにとって、2020年はレストランとしての「あるべき姿」を再度、自問自答する日々だったといいます。

「僕たちの仕事は、レストランとして、お客さまにいらしていただいて、ワインを提供し、料理を提供し、サービスをすることです」。それを最も大切に営んできた堤シェフが、営業ができない日々の中で、考えたこと。「レストランの営業ができない中でも食材の発注や流通を止めないため、自分たちにできることとは?」。

真っ先に頭に浮かんだのは、いつも食材やワインを届けてくれる生産者たちの顔でした。「普段からお付き合いをしている生産者の商品を中心に、発注・流通を止めないために、自分たちは料理をつくり続けようと決めました」。

堤シェフは、テイクアウトができる商品をつくり、ショップを開くことを決意します。そして、2020年11月、オリジナルのプロダクトづくりが始まりました。

僕たちの手で届けよう

スタッフと集まり、商品開発を続ける日々。堤シェフは、どうしても落ち込みやすいこの期間中も「この機会に会社の体力をつけていこう。筋トレのように!」と、スタッフを鼓舞しながら商品開発を続けていったそうです。

そしてまずは、店頭でテイクアウトできるおつまみセットから始まり「デリ・カーリカ」と名付けた冷凍パスタや、全国の生産者の食材を使った真空冷凍パックの料理シリーズを全国へ届けるまでになります。

2020年11月オープンの、飲食店・物販スペース・オフィス・ラボという4つの役割を持つ『リ・カーリカ ランド』の店内には、オリジナルのプロダクトが並ぶ。

試行錯誤の日々は、いろんな人と出会わせてくれた

自分たちのプロダクトをつくる。そうした商品開発が、少しずつたのしくなってきていたタイミングで、DEAN & DELUCAと堤シェフは出会いました。

「お話をもらって、チャレンジしがいがあるなと思いました。従来の缶詰のイメージを突破できるような味わいを、おいしくつくってくれる人と一緒につくってみよう、と。せっかくつくるなら、イタリアらしく”発酵食品”を使った、体によいものを。なぜなら、皆さんが食事をすることもお酒をのむことも、これ自体が持続可能であるべきだと思うから」

そして、堤シェフは続けます。「コロナ禍は、いろんな人と出会わせてくれました」。本来なら、後ろ向きになってしまいそうな状況下でも、常に仲間を元気付け、自分たちにできることにチャレンジし、そして、人との出会いに感謝する。そんな堤シェフの言葉に、この出会いは偶然ではなく、出会うべくして出会えたような感動がありました。

人とのつながり、チームが「味」をつくる

「僕は、ナチュラルワインが好きなんです。なぜ好きなんだろうと考えたときに、つくり手という“人”の個性が感じられる。その人がどのようにつくったのか、土地のアイデンティティなど、何を大事にしているか。“人”の思想が味になっているものが、僕は好きなんだと思います。だから、想いの強い生産者の食材や商品を使いたい。

あとは“人”がチームになってストーリーができるとも思っていて。そして、それが味になると考えています。僕自身、1人で料理をつくっていこうとは思っていないんです。チームが大事。自分の料理がどうだってことではなく、味わっていただくお客さまにとって、おいしかったらうれしい。それだけですね。配送などを担う業者さんも、生産者さんも、料理人も、そしてそれを選んだお客さまも。料理を取り巻く”つながり”全てがチームに、そして”味”になると思うんです。みんなが手を添えて、料理になっていく。

今、僕たちの会社は社員だけでやっています。25人、それぞれ個性があり、社長ふくめ役割がある。力を補い合いながら、これからもみんなでやっていきたいですね。そして、地域にとって、何か新しい形をつくれる存在であれたら」

食をたのしむ時間に込められた、食を生み出す生産者と料理人に対する誠実なリスペクト。そして、料理を取り巻くあらゆる人たちへの謙虚な想い。これも、地元で根強く愛される理由なのでしょう。

『リ・カーリカランド』店内のショップコーナーでは、今回、共に開発した「シェフズパスタソースコレクション」をはじめ、オリジナルプロダクトがご購入いただけます。

堤 亮輔 |RYOSUKE TSUTSUMI

堤 亮輔 |RYOSUKE TSUTSUMI

2013年2月に1号店としてオープンした『リ・カーリカ』を始めとする4店舗のオーナーシェフ。2015年に『カンティーナ カーリカ・リ』、 2017年には『あつあつ リ・カーリカ』、そして2020年にはショップ、ラボ、オフィスを兼ねた 『リ・カーリカ ランド』をオープン。大人がふらっと気軽に遊びに来られるような、活気ある雰囲気と落ち着いた趣のどちらも感じられるお店。キッチンと客席との距離が近く、ライブ感のある空間が特徴。


『リ・カーリカ』の味わいをご自宅で



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