旬をたのしむ
シャキシャキとした歯応えに、独特の風味や辛味をまとったらっきょうの甘酢漬けを仕込むのは、初夏の季節しごとの一つです。もとを辿れば中国の野菜で、1000年以上に渡り栽培されているのだとか。現地では、漬物を始め、豚肉や魚、豆腐などと炒めて食べられています。
日本で流通するものでメジャーなのは「らくだ系」といわれる在来種です。大粒で、しっかりとした歯応えがあり、鳥取が名産地として知られます。この他に、沖縄で採れる「島らっきょう」や若採りの「エシャレット」など、生のまま食べるものも。
らっきょうをたのしむ
種類によりますが、らっきょうの旬は5月〜6月が最盛期。スーパーなどでは7月ごろまで、薄皮に包まれた生のらっきょうが出回ります。
今回は、オーソドックスに甘酢と塩で漬ける方法をご紹介します。漬けたらっきょうは、冷蔵庫などの冷暗所で1年ほど保存がききます。そのままはもちろん、カレーライスと一緒に、刻んでマヨネーズと混ぜて和風タルタルソースにと、いろいろたのしんでみましょう。
下処理
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用意する道具
- ボウル、まな板、包丁、さらし
(もしくはクッキングペーパー)
- ボウル、まな板、包丁、さらし
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手順
- ボウルなどにらっきょうを入れ、流水で砂や土などをもみ洗いする。一株ごとに分け、薄皮をむく。
- 先端は、ふくらみが終わるくびれのあたりでカット。根の部分はほんの少し切り落とす。
- 再度ボウルなどにらっきょうを入れ、流水で洗う。残った薄皮もきれいにする。
- さらし(もしくはクッキングペーパー)で水分を拭きとる。
すし酢で簡単「甘酢漬け」
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材料
- らっきょう(下処理をしたもの) 500g
- すし酢450ml
- 鷹の爪1本
<用意する道具>
- 保存瓶
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つくり方
- 煮沸消毒した瓶などに、下処理したらっきょう、鷹の爪(ヘタを取り、種を取り出しておく)を1本入れる。
- すし酢をひたひたになるまで注ぐ。
- Tips
- すし酢のほかに、らっきょう酢やピクルス用の合わせ酢を活用する、最も簡単なレシピ。食べ始めの目安は、漬けて3日から1週間。さらに6ヶ月ほど経つと、飴色のお酢もよりまろやかに。
レシピで使用したアイテム
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- 飯尾醸造/
富士すし酢 -
「純米富士酢」を使用した合わせ酢で、ブレンドしているのは砂糖、蜂蜜、お塩のみ。炊き立てのごはんにざっと混ぜるだけで、おいしいすし飯になる。お好みの野菜を漬け込めば、自家製ピクルスの完成。
- 飯尾醸造/
好みの甘酢液で「甘酢漬け」
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材料
- らっきょう(下処理をしたもの) 500g
- 塩10g
<甘酢液>
- 酢175ml
- 砂糖(きび砂糖がおすすめ)50g
- 水150ml
<用意する道具>
- ザル、ボウル、鍋、保存瓶
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つくり方
- らっきょうに塩をなじませ、冷暗所などで一晩置く。
- さっと水洗いして塩を流し、ザルにとってしっかり水切りする。
- 〈甘酢液〉をつくる。水、砂糖を鍋に入れて煮溶かし、火からおろす。粗熱がとれたら酢を加える。
- 煮沸消毒した瓶などに、2を入れ、3を注ぎ、冷暗所で保存する。
- Tips
- 甘酢液は、必要な調味料を温めるだけで出来上がり。お好みのものを準備して。漬けて10日後くらいからが食べごろ。
塩漬け
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材料
- 下処理したらっきょう適量
- 塩(お好みのもの)適量
<用意する道具>
- バット(もしくはボウル)、保存瓶
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つくり方
- バット(もしくはボウル)などに下処理をしたらっきょうを入れ、お好みの塩(適量)で揉む。
- 全体に塩がまんべんなく混ざったら、煮沸消毒した瓶などに入れる。
- Tips
- 塩は、ミネラルの豊富な粗めの海塩がおすすめ。
レシピで使用したアイテム
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- おくだ荘/井田塩
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日本一透明な海水と天然の薪でつくられる塩
富士山の恵みが川となり直接流れ込む駿河湾。その内陸にある井田海岸は日本一の透明度を誇ります。人口40人足らず、手つかずの自然に囲まれた井田地区で、海水を煮詰めてつくられる塩。シンプルに思われるこの製法も、天然の薪を一つひとつ割って焚べ、13時間もの間、微妙な温度調節をおこないつづけてつくられる塩はわずか3kg。井田の海を映すかのようにクリアで雑味がなく、優しいながらも存在感を残し、素材の味を引き立てます。