DEAN & DELUCAの毎日
DEAN & DELUCAが大切にしているワインのスタイルは、値段やクラスにかかわらず「食事と合わせて輝く」こと。食とワインの知識と経験豊かなソムリエは、しあわせな出会いをセッティングしてくれる、頼もしきコンシェルジュでもあります。
そこで、DEAN & DELUCAのワイン達人たちに聞いてみました。プロ目線でのワイン選びとは? ソムリエの仕事について。ワインを200%楽しむためのヒントあれこれ。匠の目利きによるマスト・バイの顔ぶれにもご注目!
ソムリエインタビュー vol.6
藤本 美由紀,甲斐 奈央 - 福岡店ワイン担当
2人の女性ソムリエが活躍中
- (左)藤本(右)甲斐
お二人がワインの道に進もうと思われたきっかけは?
どんな出会いがあったのでしょう。
- 甲斐
- 社会人になって最初の勤務先がホテルでした。
たまたま配属されたのが、
¥20,000以上のグランヴァンしか置いていないような
高級ラウンジで(笑)。
やがて、フランス料理店に勤務するようになり、
毎日の仕事でワインに触れる環境の中で、
自然とワインに興味をもつようになりました。
- 藤本
- 私も飲食の仕事に就いたのが、きっかけです。
ワインバーとフレンチの店で
料理とホールを経験しているのですが、
最終的にはホールサービスを選ぶことに。
経験と知識を高めようと試飲会に通っているうち、
ズブズブ深みにはまり込んでいったという感じです。
- 甲斐
- ソムリエの資格も、
好きでのめり込むうちに、
当たり前の流れとして挑戦した感じ。
- 藤本
- そう。
勉強をしているという意識はなかったかもしれませんね。
どちらも福岡店オープンの2015年に入社されているんですね。
そんなお二人にとって、
DEAN & DELUCAとは、どんなお店でしょうか?
- 藤本
- 初めて知ったのは、実店舗ではなく、
オンラインショップの商品でした。
忘れもしない9年前、
ワインパーティーをしたとき、
知り合いの奥さまが
ネットで注文したシャークータリーセットを
持ってきてくださって。
プロシュートや白カビのサラミ、グリーンオリーブ、
どれも本場の味と香りそのもの。
まさに「WOW!」というほかない出会いでした。
- 甲斐
- 福岡店がオープンするまで、
九州にはお店がなかったですからね。
でも存在は、ずっと前から知っていました。
百貨店とは違った品揃えで、
最上級の食材が揃うセレクトショップとして。
食品業界にいる人は、
みんな憧れを持っていたと思います。
だから、募集を知ったときは、思わず興奮しました。
私にとっては“100万円払ってでも、
そこで仕事をしたい場所”でしたので。
飲食店のソムリエから
グロッサリーでのワイン販売へ。
違いを感じるのは、どんなところですか?
- 藤本
- シャクータリーやチーズなど、
おいしい食材が目の前にあってのワインの販売なので、
ペアリングを交えながら提案できるところが
魅力ですね。
- 甲斐
- DEAN & DELUCAの場合、
お客さま側の“ペアリング”に対する意識も、
とても高いのを感じます。
ワイン専門店であれば、
生産者や品種やヴィンテージなど、
ワイン単体のスペックを気にされる方が多いけれど、
ここでは「○○の料理に合わせたいんだけど」
というご相談が驚くほど多く、
来たばかりの頃は、びっくりしました。
- 藤本
- ニューワールドのワイン中心の品揃えも、
新鮮に感じられましたね。
- 甲斐
- 未知のワイナリーや銘柄が多いと、
また新しい興味がかき立てられるし、
刺激になります。
福岡店ならではの特徴を挙げるとしたら?
- 甲斐
- 舌の肥えたお客様が多いのかな、と(笑)。
ペアリングの質問も漠然としたものでなく、
「こんなパスタに」「こういうソースの肉料理に」
みたいに細かくて。
味わいたいもののイメージを、
しっかり持っていらっしゃるんだなという印象ですね。
- 藤本
- ワインの味で言えば、
赤、白ともに、フルボディ好みの方が多いような。
- 甲斐
- バランス的には、赤のほうが人気が高いかも。
それも、しっかりしたタイプが好まれる傾向、
確かにあると思います。
- 藤本
- 品種で言えば、
ピノ・ノワールよりカベルネ・ソービニヨン。
私は、もともと広島から福岡に越してきたので、
特にその違いをはっきり感じました。
- 甲斐
- 好みは本当に大事ですよね。
ワインのご提案をする際も、
押し付けにならないよう、
お客さま自身が
「普段はどんなタイプのワインが好きなのか」
を優先させるよう、心しています。
オープンから、
そしてスタッフとなってから5年。
心に残るエピソードがあったら教えてください。
- 藤本
- オープンから
ずっと通ってくださる素敵なお客様がいらして。
料理やワインについての
知識、食材選びのスタイルなど、
学ばせていただくことが多く、
ご来店のたびに背筋が伸びる気持ちになります。
- 甲斐
- 私も思い出というと、、
やっぱりお客さまとのつながりが真っ先に浮かびます。、
いつもご家族の好みを伝えてくださる、
常連のお客さまが、、
休日にファミリーでいらっしゃって、、
『ああ、あなたでしたか!、
いつもおいしいものを選んでくれてありがとう』、
とご主人に感謝されたり。
- 藤本
- 小さなことだけれど、とてもうれしいですよね。
販売の現場では日常の業務に追われがちだけれど、
お客さまの喜びにつながるような、
ふと足を止めたくなるような
売場の展開を心がけていきたいです。
- 甲斐
- 「食が主役」という
DEAN & DELUCAのポリシーをベースに、
自分なりの経験をプラスして、
お客さまに信頼されるサービスや提案を
できる存在でありたいですよね。
最後に「マーケットテーブル」での
取り組みについて教えてください。
レストランでも、
ペアリングに力を入れていらっしゃるそうですね?
- 藤本
- ボトルワインはスパークリング、白、赤を
各5アイテムに、グラスワインが8種類。
季節に合わせた
シーズナルのペアリングも組み合わせて提案しています。
- 甲斐
- 売場のワインを買って、
チャージ¥1,000で持ち込むことも可能。
なかなかの充実度ですよね。
福岡はお酒の文化が強いので。
- 藤本
- 春夏のグランドメニューは
福岡産の旬野菜をふんだんに取り入れているので、
料理に合わせて優しい味わいのナチュール系を
シーズナルでご用意しています。
- 甲斐
- シェフの料理を試食しながら、
ピンポイントでもコース的な流れでも
楽しんでいただけるよう、
爽やか系からしっかり系まで揃えました。
ココロが弾むようなペアリングを、
この機会に楽しんでいただきたいですね。
- 藤本
- でも、全体的には、
濃い系のワインが多いのかな。
- 甲斐
- そこは、やっぱり福岡ですから(笑)。
ソムリエが選ぶ、美味しいワイン棚
2020年で、DEAN & DELUCA 福岡は5周年。お客さまと地元九州のつくり手に、感謝と尊敬の気持ちを込めて。福岡店店頭でご予約いただける、期間限定テイクアウトメニュー「NONBE Party Set」をご用意しました。おうちでのパーティー、大切な方とのひと時にお楽しみいただきたい、九州の「おいしい」を詰め込んだセットです。脂身が抜群の豚肉と糸島野菜のグリル、エスニックに仕上げた海老、九州産きのこのコンフィ、いのうえファーム華小町のカプレーゼ、そしてDEAN & DELUCA定番のケールサラダとフォカッチャ。この6品に、福岡店のソムリエが選んだのは、飲みやすく、ペアリングの楽しみを広げてくれる3本です。
Taltarni Vineyards / Brut Tache 2013
タルターニ ヴィンヤーズ / ブリュット タシェ 2013
カリフォルニア・ナパに姉妹ヴァレーのあるタルターニの、世界中で高い評価を集めるスパークリングワイン。仏語で「ほんのり色づいた」という意味の「タシェ」をその名に冠した、桜を思わせる美しいサーモン色。それは、シャルドネにピノ・ノワールを加えることで生まれた、幅広い料理にあうバランスの良さの証。熟したストロベリーやフローラルなアロマに傑出したテロワールから生まれる複雑味が広がる。
- 「フレッシュで爽やかな泡に、ピノ・ノワールが加わることで、幅広いお料理に合います。とくに、丁寧でやさしい味わいの豚肉を始め、今回のメニューにはオールマイティに合いますね。たとえば桜を眺めながらの春の行楽に。目にも口の中にも幸福な時間を、おたのしみいただけるはず 」
Calera Wine Company / Central Coast Viognier 2016
カレラ・ワイン・カンパニー / セントラル・コースト・ヴィオニエ 2016
評価を集める、カリフォルニア州の生産者・カレラの白ワイン。厳選されたヴィオニエを100%使用。フレンチオーク樽などで、じっくり発酵・熟成させている。華やかな、白桃やグレープフルーツ、ジャスミンなど、ヴィオニエらしさをふんだんに含んだフレーバーは、食中酒はもちろん単体でも。
- 「最初から私たちは「白なら、これ」。一般的なヴィオニエとはどこか違う、白桃やグレープフルーツを思わせる中にある華やかなジャスミン感が、限定メニューと文句なしに合うんです。果実味のある辛口で余韻も長く、全体を包み込むような厚さも感じられます」
Clos Du Val / Classic Napa Valley Zinfandel 2017
クロ・デュ・ヴァル / クラシック ナパヴァレー / ジンファンデル 2017
カリフォルニア州ナパヴァレーの「クロ・デュ・ヴァル」は、フランス・ボルドー出身のつくり手。ナパヴァレーのすばらしい果実味と、ヨーロッパの伝統的な手法が融合。バランスに優れた、エレガントで、余韻の長いワインづくりでも知られる。ジンファンデルを中心にブレンドした、この赤ワイン。スパイシーかつエスニック。滑らかな口当たりに、やわらかいタンニンも感じられ、凝縮した果実味が余韻を残す。
- 「程よいペッパーとシナモンの風味が感じられるスパイシーな赤は、メインの豚肉と一緒に口に含んでいただきたい。シンプルにグリルした豚肉の優しい脂に、ワインがソースのように絡みます。きのこのコンフィも、赤ワインのタンニンと融合して、よりおいしく。ライムソースの効いた海老にも、よく合います 」
- 藤本 美由紀|MIYUKI FUJIMOTO
福岡店ワイン担当 - 調理師学校を卒業後、ワインバー、フレンチレストランでの勤務を経てホールサービスの道に。勤務中の1993年にソムリエの資格を取得。2015年にDEAN & DELUCAに入社。ワインおよびシャクータリーやチーズなどを含むフレッシュ食材の発注・品出し・商品管理・販売全般を手掛ける。
- 甲斐 奈央|KAI NAO
福岡店ワイン担当 - ホテル、フレンチレストラン勤務を経て、2015年にDEAN & DELUCAに入社。業務を通してワインに目覚め、2002年にソムリエ資格を取得。今、最も興味のあるテーマはペアリング。売場でのワイン販売のほか、レストラン「マーケットテーブル」でのワイン提案にも注力する。
※ソムリエの情報はインタビュー当時のものです
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