DEAN & DELUCAの毎日
DEAN & DELUCAが大切にしているワインのスタイルは、値段やクラスにかかわらず「食事と合わせて輝く」こと。食とワインの知識と経験豊かなソムリエは、しあわせな出会いをセッティングしてくれる、頼もしきコンシェルジュでもあります
今回は、番外編。DEAN & DELUCAのワイン達人に聞く、ホリデーの食卓におすすめの顔ぶれとは? 選び方のポイントや、たのしみなどもご案内します!
ソムリエインタビュー 番外編 田中 大資 -DEAN & DELUCA ブランド統括
大切な人と囲むホリデーの食卓で「おいしい」を分かち合う
まず、家庭でワインをたのしむよろこびは
どのようなところにあるのでしょうか。
- 田中
- DEAN & DELUCAのベースにある地中海の食文化の中では、その中心にワインがあります。とくにフランスやイタリアでは、ワインの存在は日本で考える以上に身近です。毎日の食卓で、地元でつくられたワインがたのしまれ、ワインのない食卓は考えられません。彼らにとってワインは食事と同じく生きる活力であり、大切な家族や仲間とワインを酌み交わす時間を、何よりも大切にしているんです。
やはり、食するよろこびとは、そういう大切な人と一緒に食卓を囲む時間であってほしいと思います。そして、その中でみんなをしあわせな気持ちにできるワインという存在は、ほかのどの食材とも違う、特別な存在なのだと思います。
家庭でワインをたのしむよろこびとは、DEAN & DELUCAが大切にしている「食するよろこび」を、家族や友人など身近な人たちと、リラックスしながら共有できる。そういう部分にあると思います。
ほかにはない、ちょっと特別な存在ともいえるワイン。
このホリデーシーズンは、
自宅で親しい人たちとたのしむという方もいらっしゃると思います。
食卓でたのしむ際の、選び方を教えてください。
- 田中
- 家庭の食卓でたのしむなら、やはりボトルを飲み切ることが前提になってきますよね。さらに、複数人で同じワインを味わうと思います。ですので「料理を選ばない間口の広さ」と「ワインが主張しすぎないバランスのよさ」を考えて選ぶと、割とうまくいくと思います。
このような場合、実は使いやすいのはロゼワインです。赤と白、両方の特徴を兼ね備えているので、食事を通して楽しむことができますよ。また、ペティアン※やプロセッコ※のようなカジュアルな泡も、乾杯から食中まで通してたのしめるので、使い勝手がいいですね。できれば、酸が強すぎず、旨みが詰まった一本を選ぶといいと思います。
- ※ペティアン・・・微発砲性のスパークリングワイン。
※プロセッコ・・・イタリアのスパークリングワイン。
価格帯は、どれぐらいがよいですか?
- 田中
- 個人的には、¥2,000から¥3,000を目安に、¥5,000くらいまでの価格帯がおすすめです。このくらいの価格帯になると、生産者のこだわりやブドウの個性が味わいとしてしっかりと感じられるようになると思います。また、ワイン会のような、ワインが主役の食卓であれば高価なワインの魅力が生きると思いますが、料理と一緒にたのしむのであれば、あまり高くてもバランスが取りづらいと思います。
料理との相性も大切に
ワインを選ぶたのしさについて、もう少し聞かせてください。
- 田中
- ワインのたのしいところは、一つはお料理とのペアリング。ワインの味わいが料理を引き立ててくれますし、ワインを飲むことで口の中が中和されて、次の一口がスムーズに進みます。
たとえば、生ハムやサラミのような、脂の乗ったシャクータリーとペアリングするならスパークリングワインが一つおすすめ。これは、スパークリングワインの爽やかな泡が、口の中をさっぱりとしてくれるので、一口食べては飲み、一口食べては飲み、としていくと、手が止まらなくなるほど(笑)。ワインと料理は、ペアリング次第で食欲まで変えてしまう。
ワインが与えてくれるおいしさの先にあるものは。
- 田中
- もう一つが、味はもちろん、共感できるワイナリーを見つけるのもよろこびです。最近は、情報がかなり流通しているので、ワインの生産背景を広く知ることができますし、生産者の想いもしっかりと知ることができるようになりました。生産者が大切にしていること、いうなれば人生観や生き様が詰められたものが、ワインだとも言えます。どのワインを選ぶかで、自分はどんな人生観に共感するのか。人生模様を味わうことができるのも、ワインの魅力です。さまざまなワインをたのしむ中で「おいしい」を通して、素敵な出会いを見つけてみるのも素敵だと思いますよ。
ソムリエが選ぶ、おいしいワイン棚
Casa Coste Piane / Prosecco Sur Lie
カーサ・コステ・ピアーネ / プロセッコ・シュー・リー
イタリアのヴェネト州で、伝統的な製法と自然なアプローチでつくら
- 「特別な日の乾杯にはシャンパーニュがよいのですが、少々緊張してしまう味わいでもあります。少しリラックスして家族と楽しむには、このプロセッコのように、気取らないスパークリングがホッとするのでは。また、乾杯のお供の定番である生ハムやサラミなどのシャクータリーの脂を、ほどよい果実感と泡が中和してくれます。次の一口にとって大切なのは、この口の中をリフレッシュできること。そういう意味でも、最初のボトルにふさわしいワインです」
Catherine et Pierre Breton / Bourgueil Rose "La Ritournelle"
カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン / ブルグイユ・ロゼ・ラ・リトゥルネル
フランスの自然派ワイン界を牽引する生産者の一人、カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトンのロゼワイン。この生産者は、ロワール地方のブルグイユから、体に染み入るような優しさを持ったワインを手がけている。軽くプレスしたカベルネ・フランのフリーランジュース(※製造過程において、ブドウの破砕後に圧搾を行わずに自然に流出した果汁)を使ったこのロゼワインも、究極にピュアでリラックスできる味わいを目指してつくられている。
- 「赤い果実のチャーミングな香りとスパイスのニュアンス、存在感がありながらも刹那的に品よく消えていく余韻は、ブドウ自身の持つ健全さと自然なアプローチの醸造の相乗効果によるもの。非常に間口が広く、どんな味わいでも受け止めてくれるワインです。前菜のような、いろんな料理との相性を楽しみたいシーンでこそ、大活躍のワインです」
Pax / Syrah Castelli-Knight Ranch Russian River Valley
パックス / シラー・カステッリ・ナイト・ランチ・ロシアン・リヴァー・ヴァレー
2000年の創業の若いワイナリーながら、カリフォルニアにおけるローヌ品種(※フランス・ボルドー地方に次ぐブドウの産地「ローヌ」生まれの品種。全体的にフルボディでコクがある)の可能性を最大限に表現。高い評価を得ている。北ローヌのワインを思わせるエレガントなシラーで、カシスやベリーの凝縮感のある華やかな香りと味わいに、リコリスやペッパーの複雑な余韻が続く。
- 「2020年のホリデーにご用意した『The Burn』料理長・米澤シェフの熟成肉のステーキとのペアリングをイメージ。このメニューは、熟成された肉の旨み、マスタードの酸味、ペッパーのスパイス感など、多彩な味わいが魅力です。シラーの品種特性を活かしつつ、濃密なボディ感を支える上品な酸と爽やかな余韻が料理を引き立てるはず。米澤シェフはN.Y.でのご経験も長いので、リスペクトも込めてカリフォルニアのワインにしています」
Dolce / Napa Valley
ドルチェ / ナパ・ヴァレー
ファー・ニエンテが手掛ける、デザートワインに特化したワイナリーの1本。「ナパ・ヴァレーの金の雫」と称えられるほど、アメリカで最も高い評価を受けるデザートワイン。ソーテルヌ(※仏ボルドー南東地区で、ガロンヌ川の左岸に位置。 世界最高の甘口ワインである貴腐ワインの産地としても知られる)の貴腐ワインと同じく、ソーヴィニヨンブランとセミヨンの貴腐ブドウを使用している。
- 「ブドウの持つ全ての要素を濃密に凝縮した味わいは、アプリコットやオレンジリキュールのフレーバーに、バニラやブリオッシュのような芳醇なアロマが広がります。メインディッシュを食べ終えて、食卓の余韻を反芻しながらまどろむひと時にぴったり。ペアリングにおすすめの、チーズの酸や塩味、濃厚な味わいを受け止めてくれます」
- 田中 大資|Daisuke Tanaka
DEAN & DELUCA 商品部統括 - バリスタとしてカフェやバルの仕事に立ちながら、コーヒーについての知識を深めていくうち、ワインの世界へ。その豊富な知識は、社内からも熱い信頼を集める。
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※ソムリエの情報はインタビュー当時のものです
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