ローズ・ド・ジャンヌROSES DE JEANNE
シャンパーニュ地方南部、コート・デ・バールのセル・シュール・ウルスに拠点を置くローズ・ド・ジャンヌ。
セドリック・ブシャールは2000年、家族から受け継いだピノ・ノワールの畑
「レ・ズルシュル」で、ワインづくりを始めました。
基本にあるのは、単一区画・単一品種・単一収穫年という考え方です。
ピノ・ノワールを中心に、シャルドネやピノ・ブランも用い、一つの区画から一つのキュヴェをつくります。
それぞれの畑の個性を一本のシャンパーニュに表す、ローズ・ド・ジャンヌ。
そのワインづくりと、各キュヴェの魅力をご紹介します。
CÉDRIC BOUCHARDセドリック・ブシャールのワインづくり

- ローズ・ド・ジャンヌのつくり手と、ランドルヴィルの邸宅。
ローズ・ド・ジャンヌでは、収量を抑えてブドウを育て、熟度を見極めて収穫します。区画ごとに別々に醸造し、それぞれのブドウの個性をワインに生かしています。
IN THE VINEYARD収量を抑え、収穫の時期を見極める

- ローズ・ド・ジャンヌの畑。
畑では、枝を短く剪定し、芽かきを行うことで、早い段階から房数を抑えます。平均収量は1haあたり約25hl。一般的なシャンパーニュに比べてもかなり低い水準です。 収穫の約3週間前からブドウの状態を確認し、果皮や果梗(軸の部分)も見ながら収穫のタイミングを見極めます。 収穫当日は多くの人手を集め、涼しい早朝から作業を進めます。摘み取ったブドウは数時間以内に圧搾します。状態を確認し、納得できるブドウだけを使います。
IN THE CELLAR低いガス圧とノン・ドゼ
醸造に使うのは、圧搾で得られる一番搾りの果汁のみ。ステンレスタンクで醸造し、清澄やろ過は行わず、ドザージュも行いません。 二次発酵後のガス圧は約4気圧で、一般的なシャンパーニュの5〜6気圧より低めです。穏やかな泡とともに、果実味や酸、口あたりをたのしめます。
THE PARCELS区画ごとに異なるピノ・ノワールの味わい
レ・ズルシュル、コート・ド・ヴァル・ヴィレーヌ、コート・ド・ベシャラン。いずれもピノ・ノワールを育てる区画ですが、斜面の向き、土壌、樹齢はそれぞれ異なります。 同じピノ・ノワールでも、区画によって果実味や酸の印象に違いが表れます。赤い果実や柑橘が香るレ・ズルシュルは、なめらかな口あたりが印象的です。コート・ド・ヴァル・ヴィレーヌでは、熟した果実のふくらみを、いきいきとした酸が引き締めます。 コート・ド・ベシャランは、区画の交換により生産を終了しました。現在はバックヴィンテージでのみ出会えるキュヴェです。熟成したコート・ド・ベシャランでは、まろやかな口あたりに果実の風味と旨みが重なり、余韻にはほのかな苦みも感じられます。
LA BOLORÉEピノ・ブラン100%のキュヴェ

- 「ラ・ボロレ」のラベルに描かれた区画図。
「ラ・ボロレ」は、ピノ・ブラン100%のキュヴェです。 南向きの区画には、セドリックの父が1960年代に植えたピノ・ブランが残っています。土壌は粘土石灰質を基調に、石灰、砂、チョークが重なります。 生産本数はごくわずかで、セドリック自身が最も好きなキュヴェとして挙げています。 熟成すると、黄色い果実や柑橘、スパイスを思わせる香りが重なり、厚みのある果実味とフレッシュな酸が感じられます。
LE CREUX D'ENFER同じ畑からつくる、白とロゼ
森に囲まれた「ル・クリュー・ダンフェール」では、約1haの畑でピノ・ノワールを育てています。 ロゼ・ド・セニエ(果皮を短時間漬け込み、色づいた果汁だけを取り出してつくる手法)に使われるのは、そのうちわずか3列、約0.032haのみ。全房のブドウを足で破砕し、約36時間マセレーションして仕込みます。生産量は多い年でも120〜200本ほどです。 毎年ではなく、ブドウと果梗の成熟を見極め、ロゼに適した年にだけ仕込みます。ル・クリュー・ダンフェールのロゼは、赤い果実や花の香りが華やかで、しなやかな口あたりのなかに、果実の豊かさが感じられます。 2021年からは、同じ畑の別の区画のピノ・ノワールから、ブラン・ド・ノワール(黒ブドウのみからつくる白のシャンパーニュ)もつくられるようになりました。 同じ畑のピノ・ノワールから生まれる、白とロゼ。使う区画やつくり方による味わいの違いをたのしめます。
RDJ品種・区画・収穫年を公表しないシリーズ
「RDJ」は、品種、区画、収穫年を公表しないシリーズです。情報にとらわれず、まずワインそのものを味わってほしいというセドリックの考えが込められています。 つくりはほかのキュヴェと同じで、RDJも単一区画・単一品種・単一収穫年、ノン・ドゼで醸造されています。
BACK VINTAGES熟成で変わる香りと味わい
ローズ・ド・ジャンヌのバックヴィンテージには、熟成した味わいに加え、今ではつくられていないキュヴェに出会うたのしみもあります。区画の交換によって生産を終えたコート・ド・ベシャランも、その一つです。セドリックがその畑、その年のピノ・ノワールをどう表現したのか。時を重ねたボトルから、彼のワインづくりをたどることができます。こうしたバックヴィンテージでは、複雑な香りと、果実味や酸、泡がなじんだなめらかな口あたりが感じられます。熟成を経ても、果実味はみずみずしさを保っており、旨みが長く続きます。






