春の豆の炊き込みごはん
2024.03.06
一人で、または親しい人たちと、自宅でゆっくり寛ぎながら、おいしいワインと旬のものを食べたい。そのようなときのたのしみ方とレシピを、料理家でありソムリエの平野由希子さんに伺っています。
「豆の季節につくりたい炊き込みごはんです」と平野さん。グリンピースは一緒に炊き込むことで、ごはんに風味をしっかりうつし、ソラ豆は炊き上がりに入れて余熱で火を通します。白ワインとバター、チーズの風味で、ワインのある食卓にふさわしい一品。「お肉のクリーム煮やトマト煮などのメインディッシュに添えてもいいですね」。
Catherine et Pierre Breton/Bourgueil Avis de Vin Fort 2020
カトリーヌ エ ピエール ブルトン/ブルグイユ アヴィドヴァンフォール 2020
豆の風味に、バターやチーズなどのコクが加わった炊き込みごはんにソムリエが合わせるのは、フランス ロワールでつくられる赤ワインです(写真右)。
ロワールの自然派を代表する生産者の赤ワイン。ブドウの房から果梗を取り除く「除梗」をせずに、白ワインのようにダイレクトプレスし、マセラシン(醸し)は軽めでロゼのように軽やかに。カベルネフランの美しい果実味と繊細さを見事に表現した1本です。
グリーンピースやソラ豆の風味が、このワインのもつ野性味と相性がよいでしょう。また、ペコリーノの塩味と全房で仕上げたほのかな苦味をもった余韻のニュアンスも調和しています。