私たちにできること

おせちは、行く年行く年来る年の食卓に欠かせない行事食の一つです。重箱の蓋を開けると広がる、趣向を凝らしたお料理は、食卓に華やかでおめでたい気持ちを運んでくれます。
諸説ありますが、おせちを「重箱」に詰めるようになったのは、江戸時代の後期〜明治時代の頃からなのだとか。それまでは、神さまにお供えする年迎えの膳が「おせち」と呼ばれていました。
重箱には「福が重なるように」という願いが込められています。また、埃などから料理を守りつつ保存でき、さらには積み重ねられるので多くの料理をコンパクトに用意できるという利便性からも、だんだん家庭になじんでいきました。
家庭で使い継がれるハレのうつわ
- 重箱に詰める料理には、幸せな記憶が宿っている。
おせちを始め、お花見や運動会など、ハレの日の料理を詰める重箱。家庭で代々使い継がれてきたものを、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
ハレの日の記憶と共に使い続ける。重箱は、しあわせの積み重なるうつわでもあるのです。
DEAN & DELUCAでも、そのようなうつわを大切に。2009年から、おせちを詰めてお届けしているオリジナル重箱をリユースする取り組みをご案内しています。
きっかけは「もったいない」という発想でした。
DEAN & DELUCAのおせちは、もともとオリジナルアイテムとしてご紹介している三段重 に詰めています。加えて、2008年からご紹介し始めたおせちをリピートしてくださるお客さまも多くいらっしゃいました。繰り返し使えるうつわを、たびたびお渡しするのはどうなのか? 再利用できれば、お客さまにとっても不要なものにならないのでは?
このシンプルな発想は、年々、お客さまに浸透しています。今では販売するおせちのうち、約半数のお客様が重箱をリユース。おせちの予約受付と同時に、重箱をお持ちいただくかたもいらっしゃるほどです。
※重箱のリユース対象は、前年など過去にDEAN & DELUCAのおせちをご購入いただいたお客さまに限ります。
- おせちを詰めてお届けしている、オリジナルの三段重。
おせちを担当するスタッフは「リユースの数が増えると、とてもうれしい」といいます。
なぜなら、おせちは一年の締めくくりと新しい年の始まりという、特別な食卓で味わうお料理です。そのような存在として、ふさわしいように。シェフやスタッフが、お客さまに感謝の気持ちを込めて、手づくりした料理を一つひとつ詰めています。お客さまによろこんでいただくことを考えているシェフやスタッフにとって、リユースの数が増えることは「また食べたい」と思っていただけた証でもあるのです。
おせちは買うのが、一般的になりつつある昨今。DEAN & DELUCAでは、リピートしていただくことで心地よい未来につながるアクションを、お客さまと共有できたらと考えています。