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誰もが当たり前に「おいしい」未来 -もったいないバナナプロジェクト

2024.03.01
もったいないバナナプロジェクト

皮を剥くだけで食べられるバナナは、日本で最も食べられているフルーツです。その多くが、フィリピンやペルーなど世界の産地から輸入。消費者のもとへ、ちょうどおいしい状態で届けられています。それゆえ、まだおいしく食べられるものが、様々な理由で廃棄されているという実情も。

このような“もったいないバナナ”を1本でも多く、たくさんの人においしく食べてほしいと願うのが、世界各国にフルーツを届ける「Dole(ドール)」です。

2021年9月に「もったいないバナナプロジェクト」を始動。飲食店に“もったいないバナナ”を提供して商品化したり、加工品にしたりするなどして、2025年までにフルーツロスゼロを目指しています。このアクションの一つとして、様々なフードロスに向き合ってきたDEAN & DELUCAともタッグ。“もったいないバナナ”を活かしたメニューを開発しました。

ストロベリーバナナ
春のフレッシュジュースにて展開する「ストロベリージュース」。もったいないバナナと合わせて「ストロベリーバナナジュース」としても登場。

INTERVIEW

一人の「おいしい」の価値観が変わるには


畑

バナナの畑。広大な敷地にたくさんの木が植えられている

(ここからは、Doleのプロジェクト担当・成瀬晶子さんにお話を伺います)

多くが輸入を占めるバナナは、どのように消費者のもとへ届くか、ご存知ですか。

「バナナは、青い状態では数週間、保存が効きます。そのため、産地では青い状態で収穫して輸入。スーパーなど小売店から注文が入ってから「追熟(ついじゅく)」という熟度を増す加工を施し、黄色にします。店頭に並ぶバナナは、追熟から1週間以内。それ以上経つと、皮に茶色の斑点が出てきます。

「この茶色の斑点は、バナナに甘さが増した証拠です。ただ、追熟したバナナは足が早いため、茶色の斑点が出ると買って帰ってからおいしい期間が短く、スーパーではお勤め品になってしまいます。消費者に最もフレッシュな状態で手に取ってもらいたいので我々も工夫していますが、自然のものですから『追熟が進みすぎている』と廃棄されるバナナも少なくありません(成瀬さん)」

これ以外に、収穫した際に皮へ傷がついていたり、大きさが基準を満たしていなかったり。皮を剥けばちゃんとおいしいのに、消費者の元へ届かない“もったいないバナナ”は、Doleだけでも年間2万トンも発生しているのだとか。

「我々としては“もったいないバナナ”も、品質も味も問題ない大切な資源です。このおいしさが消費者に伝われば、皮に茶色の斑点があるバナナを『すぐに食べるから』とスーパーで手に取ってくださるかもしれない。一人ひとりの価値観が変わることは小さな積み重ねかもしれませんが、ひいてはスーパーなど小売業の意識も変わり、廃棄バナナをはじめフルーツの廃棄や食品ロスそのものがなくなる日がくると考えています(成瀬さん)」

だからまずは、理屈抜きに「おいしい」とよろこんでもらいたい。そのためにも、消費者により近いDEAN & DELUCAなどと協力して“もったいないバナナ”を活かした商品をつくり、まずはおいしさを届けるところから、Doleは取り組んでいます。


全ておいしくたのしむために

Doleが掲げるミッションは「Sunshine for All」。人種や性別、国籍など関係なく、太陽の光のように、全ての人たちが栄養のある食べ物を食べられる環境に、というものです。“もったいないバナナ”をはじめとする、まだおいしく食べられるものをたのしむ未来が当たり前になることは、このミッションの目指すゴールにつながるともいえます。

「まずはバナナからスタートしたプロジェクトですが、今後はアボカドやキウイなど、様々な“もったいないフルーツ”に取り組んでいきたいと考えています。

また、Doleは小売店のオリジナル製品の商品化も手掛けているのですが、産地で発生する“もったいないバナナ”を日本に原料として持ってきて、加工食品として発売できたら。広く流通することで、より多くの消費者においしさをたのしんでいただけるでしょう(成瀬さん)」

2025年のフルーツロスゼロを目指して、歩みはじめた「もったいないバナナプロジェクト」。グローバル企業という大きな求心力を活かして、今後さらなる展開を予定しているとのこと。その一つとして、DEAN & DELUCAで「おいしい」をたのしんでみませんか。

  • もったいないバナナプロジェクト
    もったいないバナナプロジェクト

    一本のおいしいが、世界を救う。様々な理由で廃棄される、まだおいしい“もったいないバナナ”を1本でも多く救い、味わってほしいと、2021年9月から始動。WEBサイトでは、ひと月にレスキューされたバナナの本数がわかるアニメーションをたのしめたり、実際に“もったいないバナナ”を味わえる協力店を紹介している。

  • Dole|ドール
    Dole|ドール

    1965年、アメリカで創業。160年以上にわたり、良質なフルーツとフルーツ加工品を届ける。売り手・買い手・世間に利益をもたらす「三方よし」の精神で、フルーツを通じて全ての人に明るい未来を届けることを目指している。