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今日のコーヒーから始めよう

2022.08.25
今日のコーヒーから始めよう

朝の目覚めに、日常のひと息に、おいしいコーヒーをテイクアウトできるお店が増えています。とても幸せな一方で、使い捨てカップのほとんどがリサイクルされずに廃棄処分されているのをご存知ですか? その数は、年間39億個以上ともいわれ、処理やカップの製造・流通で生じるCo2排出は、世界的な環境問題にもなっています。

コーヒーを愛する者として。私たちはお客さまと共に、マイタンブラーのご利用や店内用タンブラーの使用、使い捨てカップの蓋やスリーブの使用を減らすなど、ごみの削減に取り組んでいます。

こうした取り組みを行う中で、気になるサービスと出会いました。それは、テイクアウトカップのシェア・サービス「 CUPLES (カプレス)」。始めたのは、東京・八雲を中心に、現在8店舗のコーヒーショップを営む『ONIBUS COFFFEE(オニバスコーヒー)』です。


  • オニバスコーヒー
  • オニバスコーヒー
  • オニバスコーヒー
  • オニバスコーヒー
  • オニバスコーヒー

オニバスコーヒーは、豆の特徴に合わせて独自に焙煎するスペシャルティコーヒーがとりわけ評判で、ホットはバリスタが一杯ずつハンドドリップ。店舗では、うつわ作家のイイホシユミコさんのマグなどでも飲むことができ、タンブラーも取り扱うなど、おいしさの追求とごみを減らす取り組みの両方に力を入れています。

その上でなぜ、テイクアウトカップのシェア・サービスを始めたのか。オーナーの坂尾篤史さんに、お話を伺いました。


INTERVIEW - オニバスコーヒー・坂尾篤史さん

オニバスコーヒー

オニバスコーヒーは、バックパッカーだった坂尾さんが「人と人をつなぐ場所」を目指して立ち上げました。国内外のコーヒー好きを惹きつける一杯は、気候風土の育む味わいを活かした、テロワールを感じるコーヒーです。

土地やつくり手など「おいしい」の源を大切に。日々、丁寧にコーヒーを提供する中で、坂尾さんの胸にはモヤモヤとした想いが積もっていったそうです。

「コーヒーショップを営む上で、毎日、大量の使い捨てカップがごみに出ます。自分たちのビジネス活動が“消費”しかしていないと、ストレスを感じていました。

というのも、コーヒーの生産地は貧しいエリアが多いんです。今日食べるものにも困り、肥料を買えず、コーヒーの皮などを肥料にするつくり手もいます。彼らが苦心しながらコーヒー豆を生産する一方で、僕たちは、そのおいしさを享受するだけ。どうにかできないかと考えていました」

当初はリサイクルも考えましたが、かえって廃棄コストがかかると判明。そこで、世界のコーヒー視察へ行く中で、各国のごみを減らす取り組みに着目します。オーストラリアやサンフランシスコなら、行きつけのお店にマイカップを置いておく「キープ・カップ」。ドイツなら、デポジットを払ってリユースカップを借り、返却する際にデポジットが戻る「リ・カップ」。いずれもよさはありましたが、実際に東京でサービスとして運用する上で、現在のスタイルに落ち着いたそうです。

 

  • カプレス
  • カプレス
  • カプレス

「専用アプリをスマホに入れて、カプレスを置いているお店で『カプレスで』と伝えるだけ。返却は、提携しているお店ならどこでもOKです。2021年10月からサービスを開始して、提携店舗は都内のコーヒーショップを中心に50店舗ほど。ユーザーは1300人くらいです。

もっと広がるためにも、コーヒーショップ以外の飲食店や駅などでも使用や返却ができるようにしていきたいですね。ドイツのリ・カップは、コーヒーショップ以外でも扱っていて、気軽にサービスを利用できます。カプレスも、いずれは最寄り駅で返せるような拡がりを目指しています」

カップは、200度に耐熱するプラスチック製。ホットもアイスも入れられ、容量は240mlのワンサイズ。2000回の使用にも耐えられる試験済みで、提携店舗では洗浄マニュアルに添ってリユースされます。

「マイタンブラーも随分広まりましたが、タンブラーには自宅からお茶やお水を入れて持っていきたいというかたも多いと思います。だからコーヒーはリユースカップで、その日、その時の飲みたい気分に寄り添う。お気に入りのコーヒーショップで、サッと買って、サッと飲んでっていうのも、東京らしいスタイルだと思います」

よいお店を中心に、そのお店が好きな人たちが集い、気持ちのよい町ができていく。カプレスは、コーヒーショップの周辺がより豊かになることも目指している坂尾さんらしい取り組みでもあるのです。

オニバスコーヒー

「町に構えているコーヒーショップとして、僕たちの取り組みが何らかのきっかけになれたらと思っています。だからこそ難しく考え過ぎず、まずは『ごみが一つでも減るならうれしい』という感覚を大切に。カプレス以外にも、いろいろ取り組んでいます。たとえば、農家と協力してコーヒーかすを培養土にして販売したり都市型農園で使っていただいたり、自由が丘のオニバスコーヒーにコンポストをつくったり。都会で循環する方法を模索しています」

一人ひとりのできることは小さくとも、積み重なり、広がっていくことで、じわりじわりと明るくなっていく。「ごみがひとつでも減るならうれしい」という価値観に共鳴するなら。いつでもどこでも好きなコーヒーをたのしむという、今のスタイルはそのままに。こうしたサービスを試してみては、いかがですか。

坂尾篤史|ONIBUSS COFFEE
坂尾篤史|ONIBUSS COFFEE
1983年、千葉県生まれ。会社員を経て、1年間バックパックの旅へ。オーストラリアのカフェでコーヒーカルチャーに惹かれ、帰国後、コーヒーにまつわる仕事を始める。現在、東京・八雲、中目黒、渋谷など都内に6店舗を運営。コーヒーショップを通じて、その街の価値を高めたいと活動する。

オニバスコーヒーからもほど近い、カフェ東京音大店でもカプレスを導入します。どうぞお試しください。

DEAN & DELUCA meet CUPLES
実施期間
2022年9月1日(木)〜
取扱店舗
DEAN & DELUCA カフェ 東京音楽大学 中目黒 代官山キャンパス
CUPLES(カプレス)
WEBサイト
※アプリのダウンロードも上記からできます

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