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旬を迎え完熟した一番食べごろのフルーツのおいしさ、瑞々しさ、香りは、その時期だけ味わえる格別のもの。そのおいしさをそのままに食卓にお届けします。農園から旬のフルーツを贈るように、フルーツのおいしさを存分に味わっていただける特別なジャムが出来上がりました。
昭和三年、香川県で創業し4代目となる『飯田桃園』は、桃とすももを合わせて20種類以上を育てる桃一筋の家族経営の農園です。6月中旬から9月下旬にかけて順に旬を迎える果実たち。それぞれ収穫時期は1週間から2週間弱とかなり短く、中でも清水白桃は、7月末から8月上旬に収穫時期を迎えます。そのほんの数日の最盛期に採れる清水白桃が一番おいしいと飯田さんは言います。その短い時期にあわせた桃の収穫の様子を、飯田農園さんに教えていただきました。
飯田桃園が位置する香川県さぬき市造田地区は、江戸時代頃より畑のあぜ等に桃の木が植えられ販売されていたという記録が残っている場所。古くから代々飯田家に伝わる「ひうら」という屋号は日当たりの良い表山という意味を持ち、その敷地は果樹栽培に最適な土地でした。昭和三年、飯田農園の一角に桃を植え付けたことで飯田家の桃づくりが始まります。そこから飯田桃園がスタートしました。
飯田桃園では、木と木の間隔を大きくゆったりと木を植え、伸びてくる枝に光が当たりやすく、風通しがとても良い、桃にとって、のびのび成長できる環境づくりを行っています。そして、ひとつの木になる果実の量を制限することで、一果一果に光合成養分を集中させ、大玉で濃厚な甘みを持つ桃づくりに取り組んでいます。
岡山で生まれた品種、純白の桃と呼ばれる清水白桃は、果肉が緻密で繊細でとろけるような食感と、完熟した時のクリームのような甘い香り、ジューシーで品のある味わいが特徴です。皮は非常に薄く、丁寧に扱わないとすぐに実を傷めてしまうデリケートな果実でもあります。
生の果実は旬が短く、ベストな保存の仕方は複雑で、最高の状態で食べてもらえるタイミングがとても難しい。その上で、柔らかい白桃を、通常の青果市場に出荷していくためにはどうしても果実が十分に熟す手前の若い固いうちに収穫する必要があります。すると、収穫の時期に、木の上で完熟を迎え、今が一番食べごろで最高に味が乗っておいしい状態なのに輸送流通市場規格に耐えられない日持ち、柔らかさがために出荷できなくなる果実が出てきます。そんな最高の桃のおいしさを閉じ込めて出荷できるようにしたくて、長期保存が可能な加工方法を模索する中で、20年ほど前に直売所の一角に加工室を設けて、ジャムつくりが始まりました。
大切に育てられた果実をジャムにする上で、バイヤーが一番にこだわったのは、桃そのものの食感です。 香りや風味を生かすため加熱は最小限に抑え、口に入れたときに果肉を感じながら、桃らしい食感と味わいを感じられるように、何度も試作を行い、果肉を大き目に切ることで絶妙な食感を残したジャムに仕上げました。清水白桃のとろとろの食感をそのまま感じていただけます。
最後に、飯田さんに、桃づくりにかける想いを伺いました。「気候に左右されることがとても難しく、どうやって桃のコンディションをベストな状態にコントロールしていくかが、たのしくもあり難しくもある桃づくり。次々と旬を迎えてくる桃の収穫時期は、毎日が緊張の連続です。質の良い桃をつくるために、最善をつくし、出来上がった桃を買いに来てくれるお客様、その先の食べてくれるお客様の幸せをいろどるために、日々桃づくりと向き合っています。」