

こだわりの京うどんで味わう、
豊かで奥深い「おだし」の文化UNENO EXCLUSIVE FOR DEAN & DELUCA
京都の老舗おだし専門店「うね乃」と共同開発した、
こだわりのおだしでいただく3種の京うどんセットをご紹介します。
「うね乃」は明治36年(1903年)創業。120年以上にわたり、厳選した素材と昔ながらの伝統的な製法で、
京都のだし文化を支える上質なおだしをつくり続けています。
その味わいは、深いコクと香りがありながら、あくまでも料理を引き立てるさらっと繊細な後味が特長。
わかりやすいインパクトのある味が求められがちな現代において、だからこそ唯一無二の存在感を放ちます。
2020年に惜しまれつつ閉店したうどん屋「仁王門 うね乃」は、
そんな「うね乃」のおだしを存分に味わえると、多くの人を魅了しました。
今回のコラボレーションでは、お店で特に人気を博した「きつねうどん」「白味噌うどん」「カレーうどん」を再現。
「おだしの専門店が手がけるからこそのワクワク感を届けたい」
という代表の釆野元英さんに、商品に込めた思いをうかがいました。

120年の歴史が物語る、おだしの使命
長く社寺や料亭への卸売りを主力事業としてきた「うね乃」。一般消費者向けの商品開発に注力しはじめたのは約20年前、家庭用の粉だしが数多く出回りはじめたころでした。だしパックや液体だしなど、現代のくらしに寄り添うさまざまなおだし製品を手掛ける今でも、京都市内の自社工場では、添加物を加えない古式製法にのっとり、職人が手間ひまかけて丁寧に製造を行なっています。
「長く続く日本のだし文化ですが、私たちは100年前くらいのおだしこそが完成形であり、それ以上のものはないと考えています。この味を代々守り継いできたことは私たちの自慢であり、一番大切にしていることでもあります。
昨今はおだしに『味』を求める傾向が強いようです。もちろん、いろいろな製品があってよいと思いますが、おだしはあくまで素材であり、調味料や嗜好品ではありません。私たちはおだしのことを、『お料理に向いたお水をよりお料理に近づける』存在と捉え、料理の脇役として、薄味でも豊かな味わいに仕上げるのが使命だと考えています」
先祖代々の古い機械を、100年先も200年先も使い続ける意味
おだしの役割は、食材本来の味を押し上げること、調味料の伸びをよくすること。そのために、原料のかつお節と昆布は、選定段階から細やかな注意を払います。
「魚は種類によって味の特徴が変わりますし、昆布は育った場所によっていろいろな粘性や味があります。お客さまの好みや地域性を考慮していく通りもの組み合わせを用意し、理想の味に近づけていきます。」
こうして厳選された原料は、100年前とほぼ同じ古式製法によって、上質なおだしへと姿を変えていきます。たとえばかつお節。旨味を閉じ込め腐敗を防ぐための「蒸す」工程では、ステンレスのコンベクション(蒸し器)ではなく、昔ながらのひのきの蒸し器を使用します。「ステンレス製は一度にたくさん処理できますが、ひのきの蒸し器を使うほうが、かつお本来の香りがしっかり感じられる上質なおだしができます。蒸し時間も、魚やその日の天候によって熱の通り方が変わるため、職人が手で触って状態を確認し、日によって蒸し時間を変えるようにしています。」
花鰹の削り出しに使うのも、100年前の機械。「古い削り器は刃が鉄でできていて、花鰹の断面に特有の凹凸ができるんです。この凹凸こそ水の浸透率を高め、だしを抽出しやすくなる重要なポイント。じつは、鉄よりさらに硬い鋼を使った現代版の削り器のほうが作業効率は上がるし、メンテナンスもラクなんです。でも、味と香りのよさで鉄に勝るものはありません。
当社比ですが、鉄で削った場合、それ以外の鋼を使う場合より、20~30%材料を減らすことができるというデータもあります。少ない分量でたくさんだしが取れれば、経済的にも環境的にもいい。私たち商人が、古い機械を大事に使い、日々がんばる理由の一つでもあります。」
最後の一滴まで飲み干したくなる、おだしの真髄が詰まった「ぜいたくなうどん」
うね乃 京うどん
京都のおだし専門店「うね乃」とDEAN & DELUCAが共同開発。惜しまれつつ閉店した「仁王門 うね乃」の味を、ご家庭でたのしめるよう丁寧に再現しました。利尻昆布や花鰹など、こだわり抜いた原材料で引いた味わい深い「うね乃」のおだしが麺にからみ、最後の一滴まで飲み干したくなる贅沢なおいしさです。合わせる麺は、秋田の名店「小川」がつくる稲庭うどんを使用。強いこしとつるんとなめらかな食感が特徴です。
味は「カレーうどん」「白味噌雑煮うどん」「きつねうどん」の3種。いずれも麺、おだし、具材がセットになっています。

- #01 京のカレーうどん
- 味わいの決め手は、うるめ・さば・いわしの混合削りと花鰹を贅沢に加えた利尻昆布だし。熟成精肉店・京中による京中式熟成黒毛和牛は、醸された肉ならではの旨味が広がります。お好みで細切りにした九条ネギや七味を添えてお召し上がりください。

- #02 京の白味噌雑煮うどん
- 味わいの決め手は、利尻昆布で引いたおだしと天日塩を使って醸造した吟醸白味噌。まぐろの血合いを細やかに取り除いて削ったまろやかな削り節と、新潟県特別米を使用したこがね餅をのせれば、上品なこくが豊かに広がる満足感のある一杯の完成です。

- #03 京のきつねうどん
- 味わいの決め手は、うるめ・さば・いわしの混合削りと花鰹を贅沢に加えた利尻昆布だし。きつね揚げにもしっかりとおだしが染み込んで、やさしい旨味がじんわりと広がります。お好みで細切りにした九条ねぎや七味を添えてお召し上がりください。
今回、「仁王門 うね乃」の味を再現するにあたり、特に心がけたのが「店舗で食べる以上の満足感を、おうちで味わっていただけること」と釆野さん。「とりあえずお腹がいっぱいになればいい」という商品にはしたくなかったと言います。
「私たちはもともと、家庭向け商品においては『簡便性のある本物』を信条にしています。だから、簡単や便利といった特性はありつつ、量も質も、『今日はこれを食べたい』とわざわざ選んでもらえるような商品づくりを心がけました。」
その肝となるは、やはりおだし。基本の材料は利尻昆布とかつお節ですが、麺の太さやこしの強さ、食感を踏まえ、麺をすするときのおだしのなじみ方が一番適したおだしを割り出します。

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「基本的には、利尻昆布とかつお節を使います。カビつきのかつお節は香り高く上品な味がしますが、魚のおだし特有のコク深さはカビをつける前のほうが感じられるので、両者をベストなバランスでブレンドしています。また、うどんには具が入るので、かつお節は薄く削り、おだし自体はあえてあっさりとした味わいを意識しています。そのちょっと物足りない部分を、具材のきつねや牛肉から出るだしが埋めてくれるんです。
うどんは、最高のおだしと最高の小麦を単純に一緒にしたからといって、最高においしい味は成立しないんです。互いの良さをうまく調節することにより、香りもいいし、飲んでもすすってもおいしいうどんができる。今回の商品は、まさにそういうたのしみ方ができる、自慢の味に仕上がりました。」
「白味噌雑煮うどん」と「きつねうどん」は、「繊細なおだしの輪郭をしっかり堪能してほしいので、セットの具材以外は青み野菜を足すくらいにして、そのままの味をたのしむのがおすすめ」と釆野さん。逆に「カレーうどん」は、濃いめのおだしと強めに効かせたスパイスを使用しているので、「冷蔵庫の残り野菜やお肉を軽くフライパンで炒めてトッピングすると、さらにこく深いカレーうどんになります。最後に残ったおだしにご飯を加えれば、カレーとしてもたのしめます。ぜひ、それぞれのご家庭でいろいろなたのしみ方を見つけてください。」
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- うね乃 本店
- 住所:京都府京都市南区唐橋門脇4-3
TEL:075-671-2121
営業:平日10:00~18:00/土曜日10:00~16:00
休み:第2土曜・日曜・祝日

- 釆野元英|MOTOFUSA UNENO
- 京都府出身。明治36年創業、本物の「おだし」を追求する京料亭御用達だし専門店、「うね乃」4代目代表取締役社長。
うね乃は、余計なものは加えず、選びぬいた素材だけを使って職人たちが昔ながらの製法で手間ひまかけてお出汁を製造しています。原材料を仕入れる時には、必ず産地に出向き、漁師や加工職人と深く関わりながら一緒に調達。そして、先々代から愛用してきた削り器を使い、節ごとの個体差を見極めながら、習得に10年もの月日がかかる職人技で丁寧に削り上げていきます。素材の良さが最大限に引き出され、手削りだからこそ生み出される食感、香味、味わいは唯一無二の仕上がりです。
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店舗により取扱商品が異なります。詳細は店舗へお問い合わせください。









































