1975年 長野県生まれ。
1994年岡山県立備前陶芸センター卒業後、備前焼作家正宗悟氏に師事。1997年長野県須坂市に穴窯築窯。2014年韓国
利川国際セラミックワークショップ参加。2015年香川県木田郡三木町に穴窯築窯。織部、ミモザ灰釉、粉引など、多彩な表現で日常を支え、料理を引き立てるうつわを薪窯でつくる。
はたらく器、おいしい皿。
はたらく器、おいしい皿。
SAKAI MICHIKAZU | 境道一

すりたての香りと旬の食材で食卓を豊かに
薪窯で焼成した境さんのうつわは、盛るものを選ばず、食材をしっかりと受け止める包容力があります。このすり鉢は機能性はもちろん、ブロンズ釉の深い色合いがシックで高級感のある印象に。胡麻和えはもちろんですが、煮物やお豆腐など、栄養的にも整えたい副菜を見事に美しく盛り付けることができます。胡桃をつぶしてつくるソースをイチジクで和えると、櫛目にソースが入り込んでいる姿も味わいに。ハーブなどを入れても緑と黒のコントラストが美しく、和でも洋にも活躍する、まさに頼りになるうつわです。境さんの工房に咲くミモザの木を使ったすりこぎとともに楽しんでお使いいただけます。
AKIHIRO TANIGUCHI | 谷口晃啓
1970年京都府生まれ。
常滑を経て、京都府にて作陶。丈夫で美しく、あたたかみのある磁器の仕事を丁寧に続け、使うたびに良さを実感できる日々のうつわをつくる。オリジナルのコーヒーメーカーなど、使う人の目線でうつわに何ができるのか、毎日を丁寧に暮らす作り手の目線を生かした作品にはファンが多い。

ソースやペーストづくりに重宝する、こぶりな片口すり鉢
谷口さんの仕事は誠実で、いつも丁寧です。白磁でありながら温かみのある作風で、使っているとすっかり谷口さんのファンになります。シェフを目指したこともあり普段からお料理をされる谷口さんのうつわは、料理をする人の目線が生かされていることも魅力の一つ。小さめの片口すり鉢はペーストやディップソースをつくるのに最適です。たとえばニンニクやオリーブを潰してフェタチーズやハーブなどと和えてタプナードペーストを手作りで。注ぎ口があるのでドレッシングやソースを入れて、毎日活躍するうつわです。
使うシーンが広がるオールマイティなすり鉢
大きな白いすり鉢は、サラダや煮物など、さまざまなお料理を盛り付けて楽しめるオールマイティなうつわです。程よいサイズの18センチのすり鉢は一人前の麺料理にも。薬味やナッツ、調味料をすり鉢でペースト状にして麺と絡め、仕上げたらそのまま器として食卓へ。22センチのすり鉢は、ポテトサラダやソムタムなど、和えて仕上げるサラダをたっぷりつくって食卓で取り分けて。洗練されたあたたかな白が調和のある食卓をさらに演出してくれます。
SPECIAL EVENT
うつわに出会う
〈料理教室&トークショー〉
すり鉢からひろがる
秋の食卓
THE WINE
STORE

境道一 すり鉢、すりこぎ付き
参加費 ¥15,400 税込ゲストに「うつわ祥見 KAMAKURA」の祥見知生氏をお迎えし、日々の食卓におけるうつわや道具との向き合い方についてお話を伺います。さらに、DEAN & DELUCA エグゼクティブシェフ 境 哲也によるデモンストレーション形式の料理教室を実施。すり鉢を実際に使いながら、仕上げる料理6品とドリンク1杯をおたのしみいただけます。
〈試食体験会〉
すり鉢でたのしむ秋の味覚
DEAN & DELUCA 六本木

六本木店での先行販売にあわせ、店内ワインカウンター「THE BAR」にて特別体験会を開催します。参加者の皆さまにはすり鉢を実際に使っていただき、DEAN & DELUCA 平崎シェフによる日々の食卓で活かせる2品をご紹介。その後、料理をご試食いただけます。すり鉢の魅力を身近に感じていただける機会です。
うつわ販売会

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〈店舗販売〉
- 開催場所:DEAN & DELUCA 六本木(MAP)
- 日時:10/18(土)〜21(火)
- 境道一氏と谷口晃啓氏のすり鉢を4日間限定で店頭販売いたします。
ひとつひとつ表情が異なるうつわとの出会いをおたのしみください。
※数に限りがあるため、なくなり次第終了いたします。
オンラインストア
10/23 THU. 11:00 販売開始
DIRECTOR
つくり手から使い手へ
日々のうつわを伝える

祥見 知生
北海道生まれ。神奈川県鎌倉市在住。
うつわ祥見 KAMAKURA 代表。
2002年鎌倉の高台に「うつわ祥見」をオープン。現在、鎌倉と伊豆高原にギャラリー多店舗を展開し、作家の個展や、食べる道具の美しさを伝えるテーマ性のある器の展覧会を国内外で開く。
著書に『うつわを愛する』(河出書房新社)、『うつくしいうつわ』(ADP)、編集の仕事に『HATTA
TORU』『TEPPEI ONO: THE WORKS 小野哲平』(ADP)など多数。
境さんは陶芸を営む家に生まれました。うつわが生み出される背景は様々ですが、境さんの仕事ぶりを知れば知るほど、根っから焼き物が好きで、独立から今日に至るまで、労を惜しまずうつわ作りをしてきた強みを感じるのです。 すり鉢の製作に関しても、楽しんで作ってくださったご様子。最近取り組み始めたブロンズ釉にて、すり鉢を製作されました。驚いたのは、すりこぎも手作りで作ってくれたことです。この木材は、境さんの工房に育つミモザの木です。香川の自然豊かな工房に立ち寄るたびに、工房の敷地にすくすくと育つミモザの木の健やかな美しさに胸を打たれます。この木の灰を用いて作るミモザ釉のうつわが多くのファンに愛されてきました。今回はこのミモザが境さんの手によって、すりこぎに生まれ変わりました。皆さまのお家で末長く愛されることを願っています。
谷口さんの白磁はあたたかで、その作風には丁寧という言葉が浮かびます。20年以上のお付き合いになりますが、定番の白磁四角皿シリーズはいつお願いしても、清々しく、気持ちがこもったうつわが届くのです。その秘密をお聞きすると「毎日、前の日よりも良いものを作ろうと思って手を動かしています」と真顔でおっしゃる。真摯な言葉を実践されている稀有な作家だと思います。谷口さんには今回すり鉢のサイズ展開をお願いしました。特別に新しい釉薬で仕上げてくれたすり鉢はより洗練された白が美しいあたたかなうつわとなりました。
食卓は主役ばかりではなく、小皿や小鉢のような脇役のうつわに気を配ることでより豊かになるものですね。うつわ選びの最も大切なことは、使うたびにわくわくしたり、使う前からどんな料理を盛ろうかと想像できることだと思いますが、私自身、これまで気に入ったすり鉢に出会うことがありませんでした。この度、”はたらく器おいしい皿2025”でふたりの作家のすり鉢をご紹介でき、本当に嬉しく思います。作り手の心がこもったうつわで食卓を彩るお手伝いができることを心から感謝致します。
祥見知生(うつわ祥見 KAMAKURA)