「おせちづくりとは、日本料理の技と心をかたちにする仕事です。
おせちに詰めた一つひとつのおそうざいが、ディーン&デルーカによって、これからの世界に旅立っていく。
とてもすてきなことですね。世界中で日本のおそうざいが当たり前に食べられるようになってほしい。
そんな願いもあり、一緒におせちを作りましょう、となりました」

ミシュラン三つ星連続18年の料理店「日本料理かんだ」の神田裕行さんは語ります。

「食べるとほっとする。これがおそうざいのいちばんのおいしさです」
そのためにはもちろん料理の腕前も必要だが、もっと大切なことがある。
それは料理を笑顔でつくれるかどうか。にこにこしながらゆったりとした気持ちで料理に向き合う。食材や技術よりも大切なこと。お召し上がりいただく方のことを精いっぱい思いやってつくる。
食べておいしく、心もほぐれるような料理であること。おせちづくりで、わたしたちがもっとも大切にしたい文化のひとつであり学びです。

料理とは親切の技術。あまいからいといった味よりも、そのひとくちが、いかにやさしく、いかに思いやりに満ちているか。なにより、最後のひとくちがいちばんおいしくなりますように。
その一点に心のすべてを注ぎ込む。これこそが神田裕行さんの料理であり、おせちに込めるディーン&デルーカの食への向き合い方の結晶です。