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飯尾醸造

飯尾醸造深みと旨味と愛情と。
しあわせを運ぶ、「飯尾醸造」へ

その一本があるだけで、味わい豊かな食卓へと早変わり。そう名高い、「富士酢」。明治26年創業の『飯尾醸造』が大切に造り続けている酢には、昔ながらの製法と、手間と時間をかけたつくり手の愛情がたっぷり注がれている。

綺麗な黄金色をした「富士酢」を、舌の上に乗せる。とても、まろやか。これが、本物の酢の味わい。「ツンとしてなくて、旨味があるでしょう」と、にこやかに応じる5代目見習いの飯尾彰浩さんと、広報担当の妹である淳子さん。『飯尾醸造』は、京都・丹後の地で4代目である父・毅さんを柱に一家4人で日本一の酢を志している。

酢造りは、まず米づくりから。その米で麹づくり、酒母づくり、そして酒(酢もともろみ)の仕込みをし、発酵・熟成を経て出来あがる。1本が誕生するまでにかかる月日は、実に2年半。 多くの人に長年愛される秘訣を、彰浩さんはこう語る。 「原材料に、良質の素材をたっぷり使うこと。そして、丁寧な製法を守ることです」

そのこだわりの一つが、無農薬米。“オーガニック”という言葉が浸透するはるか以前の昭和30年代。3代目 輝之助さんは地元の上質な無農薬米を求め、結果、周囲の田んぼで散布される農薬や生活排水の影響を受けることのない、山間部の棚田に辿り着く。棚田には機械が入ることができないため手間はかかるが、今も変わらず棚田での米栽培が行われている。そうしてすくすく育った新米を、たっぷり使う。その量、1ℓ中200g。これは、「米酢」と名乗るためにJASが規定した分量の5倍。「だから味に深みがあるんです」と淳子さんが言うように、米の旨味がぎゅっとつまっている。

そして、大切な酒造り。杜氏(日本酒の醸造を行う際の責任者)と彰浩さんらは、冬の3ヶ月間、自社の酒蔵に泊まり込み日本酒を完成させる。大吟醸では米の50%を削り精米するところを、18%しか削らない。つまり、旨味成分の多い天然のアミノ酸を含んだ濃醇旨口。これが、酢のためだけに造られた、贅沢な酒。

こうしたこだわりから生まれた原材料を、ふんだんに使い造られる酢「富士酢」は、現在『飯尾醸造』の看板商品として全国各地で親しまれている。

その一方で、伝統だけでなく新しいことへのチャレンジも忘れない。「何度もマイナーチェンジをしています。果実酢などの新しい良いものを造ることも含め、より上を目指すことが大切です」と、彰浩さんは言う。それもひとえに、人に喜んでもらいたいため。そして、毎日の食卓を支えるかけがえのない存在となるため。誇り高きその一滴がもたらす、味わい深さ。彼らの酢造りの伝統と挑戦は、これからも続いていく。

よい酢造りはよい醪造りから、よい醪造りはよい米作りから”。人里離れた山奥に広がる棚田で、無農薬米を毎年丁寧に作っている。そのお米を使って、自社の蔵で杜氏が醪を仕込み、その醪からお酢を造る。110年前の創業からほとんど変わらない製法。

左から彰浩さん、毅さん、奥様のさとみさん、淳子さん。一家4人で『飯尾醸造』を支えている。

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