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宝泉堂

宝泉堂素材にひとかたならぬ想いと愛情を傾ける京都の小豆人

DEAN & DELUCAが出逢った和菓子の逸品「丹波 黒豆しぼり」。 そのつくり手は、素材にひとかたならぬ想いと愛情を傾ける、京都の小豆人、京下鴨・あずき処 『宝泉堂』 主人・古田泰久さんでした。



およそ400店もの和菓子店がしのぎを削る古都、京都。古くから和菓子三大所として知られるこの街で、評判が口伝てに広まったあずき処の名店が、京下鴨・あずき処 『宝泉堂』です。

下鴨は膳部町、鴨川沿いに広がる閑静な街並。その一角にそっと佇む工房からは、朝の人影もまばらな時刻から、小豆(あずき)を炊く甘いかおりがゆっくりと立ちのぼります。

その素朴で心を和ます香りのつくり手は、この店のご主人・古田泰久さん。小豆の持つ奥深い風味に魅せられ、京都市内にある老舗の和菓子店に弟子入りしたのは今から約30年前。その後、幾年もの修行を経て、『宝泉堂』を築き上げた古田さんは現在57歳です。



「京都で言う“戦後”とは応仁の乱後のことというぐらいですから、その時代から脈々とつづく京菓子文化においては、うちは創業から60年の新参者です」

目を細めながら静かに語られる言葉の端々には、「つくり手として常に謙虚であること」をモットーとする、職人気質の古田さんらしさがうかがえます。



その古田さんにとって何よりも大切な素材とはほかでもなく、自らが厳選した最上質の小豆や黒大豆。なかでも、最高級の丹波大納言と丹波黒大豆をひと粒ひと粒丁寧に炊き上げた「しっとりあずき」と「丹波 黒豆しぼり」は、地元の和菓子通の間でも人気の逸品です。

「食べてもろたら、分かります」。作業工程中の小豆や黒大豆を、惜しげもなく披露してくれた古田さんは、目の前のバッドに広げられた小豆をサッと小皿に移して差し出してくれました。その炊きたての小豆を口にふくむと、その瞬間は感じなかった甘味が、噛むことでゆっくりと口の中に広がっていくのが分かります。小豆本来のふっくらとした自然な甘味とかおりに、じわじわっと五感が包まれていく感じがするのです。



「ひと粒ひと粒がちゃんと“あんこ”になっているでしょう?じっくり熱を加えることで砂糖の甘味をじわーっと浸透させながら、素材そのものの甘味もしっかり引き出す。ここでは“豆”を炊いているんじゃなくて、“餡”を炊いているんです」

長年、特に小豆にひとかたならぬ想いを傾けてきた古田さんはそう語りながら、おもむろに先程の小豆をひと粒ずつつまんでは皮を剥き、「これをね、ちょっと食べてみてください」と、言われるままに、謎解きの心持ちでその“皮なし小豆”を口に含むと、舌の上に広がったのは、既に“小豆”ではなく“餡”そのものとも言えるホックリとほんのり甘い食感と風味でした。



見た目も艶やかな大粒の豆を何度も厳選し、熟練の職人さんが大釜でじっくり丹念に炊き上げていく『宝泉堂』の「しっとりあずき」や「丹波 黒豆しぼり」は、炊き上げた後も、そこからさらに腹割れした豆を取り除いて丹念に仕上げていきます。

“素材”と“技”そのものを商品化したといえるこの二品は、押しも押されぬ店の看板商品。品質も、味も、つくり手の愛情も、一切の嘘をつかないという、古田さんの信念と自信の証なのかもしれません。

日本一ともいわれる丹波産の黒豆をゆっくり時間をかけて炊きあげ、ひと粒ひと粒の豆につまった優しい甘みと独特の食感、風味を引き出した逸品。

北山の山々、鴨川や高野川など、豊かな緑や自然に囲まれた『宝泉堂』。5年前、店の近くに開いた茶寮『和菓子処 ほうせん』では、京都の四季のうつろいと風情をゆっくりと堪能しながら、できたての上生菓子とお茶がいただけます。

古い街並にそっと佇む「あずき処 宝泉堂」の暖簾。

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